不定愁訴
『気のせいだよ』『気にしない方がいいよ』。せっかく勇気を出して悩みを相談しても、このように受け流されてしまうことはありませんか?
一般的には些細なことでも、長く続くと本人にとっては苦痛となるものです。
まずはそれが病気と関連のあるものなのか、病気ではなく加齢現象なのか、メンタル的な治療で改善するものなのかを見極めることが重要です。
私の在籍していた大学病院の総合診療科外来には、あらゆる症状の方が来院されていました。様々な科や病院を渡り歩いても解決しない方、西洋医学で説明のつかない症状であるがゆえに、病院で取り合ってもらえない方、非常に稀な疾患で診断の難しい方などに日々接してきました。
その経験を活かし、西洋医学と東洋医学の良いところを取り入れながら、お一人お一人にあった解決方法を一緒に探していきたいと思います。
更年期障害
10代の思春期、50歳前後の更年期はホルモンが大きく変動する時期で、どんな人にも訪れるものです。イライラ、肌荒れ、月経不順など、思春期にもそれなりの症状はありますが、思春期障害とはなかなか言いません。若さと勢いで乗り切れてしまうことが多いのかもしれません。
それに対し、更年期障害の症状は個人差があるとはいえ、数十年前に比べると、かなり医療機関へ相談しやすくなってきていると思います。メンタル面含め、総合的にフォローを望まれる方に、大学病院の外来でも多数対応してきた経験を活かしていきたいと思います。
同じ女性だからこそ理解できる悩みはたくさんありますので、どうぞお気軽にご相談ください。
更年期障害とは?
更年期障害は女性なら誰でも経験する可能性のある症状です。更年期障害は、卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)が、加齢に伴い分泌量が急激に低下することにより出現します。
その症状は、ほてり、のぼせ、発汗、手足の冷え、倦怠感、肩こり、イライラ、うつ、不眠、抜け毛、乾燥など多岐にわたります。ホルモンの変動が落ち着くにしたがって、症状は目立たなくなることが多いです。
20代30代の若い方でも、ストレスや生活環境の問題からホルモンバランスが乱れ、更年期障害のような症状が現れるケースがあります。
更年期の治療方法
- 漢方治療
- ホルモン補充療法
- エクオール検査に基づいた生活習慣指導
エクオール検査
大豆イソフラボンが女性ホルモンに類似する作用を持つことは、広く社会に知られています。さらに最近の研究では、大豆イソフラボンそのものの作用というよりも、体内で大豆イソフラボンがエクオールという物質に変換され、そのエクオールが女性ホルモンに類似した作用を発揮する、ということがわかってきました。
このエクオールへの変換には、腸内にいるエクオール産生菌が不可欠ですが、この菌をもっているのは日本人の2人に1人ということもわかってきています。
十分な量を作れている方は4人に1人といわれています。同じ量の大豆イソフラボンをもとにしていても、そこから作り出せるエクオールの量には大きな個人差があることがわかります。
また、女性だけでなく、男性の前立腺肥大症やAGA(男性型脱毛症)の予防にもエクオールは一定の効果が報告されています。この、エクオール産生能を調べる検査が当院でも可能です。
エクオール産生菌が充分に体内で働いている場合は、大豆製品を積極的に摂取することが女性ホルモンや自律神経のゆらぎ対策になります。菌がいない、あるいは菌がいても働きが充分でない場合は、サプリメントでエクオールを補ったり、生活習慣を工夫しつつ、他の代替医療や西洋医学をバランスよく取り入れることが有効です。
ご自身の体質を知ることは、より自然に近い形での体調管理を可能にすると当院では考えております。漢方薬やホルモン補充療法に次ぐ、第三の更年期対策として、このエクオール検査をご活用下さい。
子宮頸がん検査
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